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山崎隆のシェアハウスで幸せになる方法

シェアハウスの企画と設計(プランニングとデザイン)

最近では、新築で供給され始めたシェアハウスの中には、一般的な賃貸アパートやマンションにおけるワンルーム(6坪前後の1K)の間取りと比較しても大きく異なり、より入居者全員のための「共用空間」を充実させようとする意図が見える物件が企画されています。時代の流れが大きく変化しているのです。

建築法規上の分類からするとシェアハウスは「寄宿舎」です。従来の「共同住宅(=アパート、マンション)」や「長屋(=メゾネット、タウンハウス)」ではありません。
つまり今後は、賃貸住宅の企画をする場合、主に3つの選択肢(共同住宅、長屋、寄宿舎)の中から答えを見つけることになります。

まず第一に、シェアハウスの共用空間には2つの特性を持つゾーンがあることに注意して下さい。
1つは、ダイニング、キッチン、浴室、トイレなどの「生活必需ゾーン」です。
もう1つは、リビング、娯楽室、庭など、空間に一定のコンセプト性を持たせた「創造空間ゾーン」(筆者の造語)です。このゾーンに空間演出を施すことにより、賃貸マーケットにおける他の物件との差別化を可能にする訳です。
また、この「創造空間ゾーン」を時代のニーズに合わせながらコンセプトを変え続けることにより、長期的な安定経営を可能にすることも可能です。

つまり、シェアハウスの空間配置においては、これら3つのゾーンをどのようにデザインするかがポイントとなりそうです。
要するに、「①専用ゾーン」+「②生活必需ゾーン」+「③創造空間ゾーン」の設計アレンジの仕方により多様な居住空間が生まれるということです。

この空間配置の構造は必ずしも建物内だけのことではなく、一般的なアパートであれば建ぺい率や容積率等の制限により住空間として利用されなかった庭、駐車場、駐輪場などのゾーンがあっても、それを家庭菜園やバーベキュー広場、あるいはペット専用運動場やスポーツ設備などといった様々な用途に活用することが可能なことです。

シェアハウスの企画やデザインにおいては「模範となる理想の間取りと空間設計」などありません。標準的な正解というものが無いのです。生活必需ゾーンさえ確保したら、その後は誰もが自由にクリエイティブにデザインすれば良いのです。全く新しいコンセプトにチャレンジしてもいいのです。

そもそも、シェアハウスのブームは、まだ始まったばかりなのです。無難なマーケットを狙って設計するか、ニッチなマーケットを狙って設計するか。そこが微妙な問題ではあります。そこが運命の別れ道となる場合もありそうです。

ただし、絶対に注意しなければならないのは、想定する世帯数に応じたトイレ、洗面室、洗濯機置き場(ユーティリティ)、浴室(またはシャワー室)などを用意しなければならないことです。特に女性専用のシェアハウスであれば、洗面室などは入居者数に応じて多めに設置するべきでしょう。生活必需ゾーンには適切な許容能力が必要ですから、そこだけは注意するべきです。

公開日:2016年6月29日

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