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山崎隆のシェアハウスで幸せになる方法

入居者の審査と管理

シェアハウスの管理方法には、通常、オーナー自らが管理する「自主管理」と「外部委託(一般管理)」という2つの方法があります。前者の方式では、入居者に管理や清掃業務の一部を頼むなどという方法もあります。

しかし私見ですが、オーナーは、当初は外部に委託した方が良いと考えます。なぜなら、やはり現時点では「管理の経験値」がものを言うからです。

なお、管理手数料については、エリアや規模にもよりますが、査定賃料の20%~30%が相場で、その中に清掃費用も含めている場合が多いようです。

社宅や社員寮などが得意な管理会社と、その他の一般物件が得意な管理会社も、微妙に管理方法が異なります。また外国人の入居者が多い物件を管理している場合、当然のことですが、数カ国語の言語に対応できる必要もあります。女性専用物件の管理をうたう管理会社もあります。

いずれにせよ“シェアハウス”の管理は、物件ごとに異なるコミュニティ環境に介入せざるを得ないので、経験値がものを言う世界なのです。

入居希望者の心配事とは、「このシェアハウスには、どんな人たちが入居しているのか?」ということですから、一方の管理会社としては、その入居者たちを管理する上で最も適切な方法論はどうあるべきか?」という命題に対しての明確なスタンスが必要です。

これは単純な話ですが、有効な審査基準となるものは実は「この人と一緒に住めるか否か?」という基準に照らした管理会社スタッフの独自の判断になる訳ですが、逆に言えば、その管理会社のスタッフの社会的な常識が判断基準になるということです。

慎重さが必要な点は、管理スタッフ自身の原初的な資質や経験が左右するということなのです。

シェアハウスの管理の難しさは別な点にもあります。
仮に、某入居希望者がいて、その人の年収が高く、某有名一流企業に勤務していたとしましょう。それでも入居できない場合があるのです。

それは、明らかに協調性を欠いた人や人間性に疑問のある人を入居させてしまうと、そのシェアハウスのコミュニティ環境が崩壊してしまう可能性があるからです。

この、人間性までも観察する審査方法などは、従来の方法論には無かったことです。
そして、問題を起こした人を短期間のうちに退去させるのも大変な労力が必要です。

しかしながら、こんな心配をせずに安定的に運営したいのであれば、前述のサブリースを利用するという方法もあります。
これも立地やプランの善し悪しにもよりますが、査定賃料の60~70%でサブリースをする管理会社もありますので、検討してみても良いでしょう。

でも、だからといって「サブリースだから絶対に安心」という訳ではないことも肝に銘じるべきです。やはり、プランニングやリスクマネジメント(最悪の場合の出口戦略)といった事柄に注意を払わなければ、サブリースの仕組みを利用したとしても、問題の本質が解決された訳ではないからです。
また、できるだけ、サブリースをする管理会社と一緒にデザインを事前に協議しておくことも重要です。

公開日:2016年6月29日

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